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新天地・三重でも実力を磨くべく地域医療の中心を担う病院へ
私は石川県の能登地方出身で、ずっと小さな子どもが大好きでした。看護の道を選んだのは子どもに関わっていきたいという気持ちに加えて、人と深く関わる仕事に就きたいと思ったからです。石川県立看護大学で学ぶうちに、出産という人生の大切な瞬間に寄り添える助産師の仕事に魅力を感じるようになり、金沢大学大学院に進学して助産師の資格を取得しました。
助産師の資格取得後は、石川県立中央病院の産科病棟で3年間勤務し、多くの出産に立ち会う中で、助産師の基礎を学びました。その後結婚を機に退職し、山口県へ移り、その次にこの三重県四日市市へ引っ越してきました。正直なところ三重県のことはほとんど知りませんでしたが、実際に住んでみると、思っていた以上に自然豊かな落ち着いた環境で、満ち足りた生活を送っています。
ハイリスク妊娠から婦人科まで幅広い症例に対応する日々
現在勤務している市立四日市病院を選んだ最大の理由は、総合周産期母子医療センターとしての機能を持つ大規模な病院だからです。総合周産期施設で働いた経験はありましたが、さらにハイリスクの周産期管理やケアを学びたいと考えていました。この病院なら、より専門的な知識とスキルを身につけられると思いました。
当院には妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病など、合併症のあるハイリスクの妊婦さんが多く入院しています。また、産婦人科混合病棟のため、婦人科手術後の患者さんや抗がん剤治療中の患者さんのケアも行っています。高齢の患者さんも多く、幅広い年齢層の方々と接する機会があります。年間出産件数は約500件程で、以前と比べると少子化の影響で減少傾向にありますが、それでも、一般的なクリニックと比べると多いと思います。これまでの勤務で特に印象に残っているのは、長期入院していた妊婦さんが無事に出産を迎えられたときに一緒に感じた喜びです。ハイリスク妊娠の方々と、妊娠期から出産、そして退院後の生活まで長期にわたって寄り添えることは、この仕事の大きなやりがいだと感じています。
市立四日市病院は、助産師のスキルアップに力を入れている病院でもあります。より専門性の高い「アドバンス助産師」の資格取得に対する市からの補助があり、新人職員の研修にも県からの補助があります。さらに、三重県の取り組みである「助産師出向支援制度」を利用して、他の医療機関で分娩介助の経験を積むこともできます。ハイリスク症例への対応力を高めつつ、患者さん一人ひとりに寄り添うケアを提供できる環境が整っていると感じています。
職場の理解と夫婦の協力で仕事と育児を両立
私自身も、2022年に第一子を出産し、2024年4月に育休から復帰しました。現在は部分休業制度を利用しており、平日の日勤は1時間の時短勤務で8時30分から16時15分までの勤務です。夜勤は月3〜4回ほどシフトに入っています。復帰にあたっては不安もありましたが、職場の理解とサポート、そして夫の協力のおかげで、何とか仕事と育児の両立ができています。夜間や休日勤務の際は夫が子どもの面倒を見てくれています。両親は石川県におり、近くに頼れる親族がいないため、夫婦で協力して子育てをしています。
職場全体として、子育て中のスタッフへの配慮が行き届いていると感じています。産婦人科病棟には40人弱のスタッフがいますが、子育て中や子育てを経験した先輩・同僚が多く、お互いに助け合える雰囲気があります。院内には保育所がありますし、産休・育休も問題なく取ることができます。シフトの調整も柔軟に対応してもらえるので、とても働きやすい環境です。
仕事と育児の両立で特に大変なのは、子どもが体調を崩したときの対応です。私の子どもは保育園に入園した直後から風邪などで体調を崩して登園できない日が多く、その都度勤務調整が必要になりました。そのような時に助けられているのが、市の病児保育施設です。施設には受け入れ人数の枠があり、利用希望者が多いため、利用できるのは早めに予約を入れられる場合に限られるのですが、頼れるところが多いのはありがたいと思っています。
大変なことも多いですが、自分自身が妊娠・出産・育児を経験したことで、患者さんの気持ちがより深く理解できるようになりました。特に、サポートの少ない妊婦さんや産婦さんの気持ちに寄り添えるようになったように思います。今後は、市の補助を利用して「アドバンス助産師」の資格取得を目指します。また、自分の経験を活かして、両親が近くにいないなどの状況で生活のサポートを受けづらい妊婦さんや産婦さんへケアを充実させていきたいと思っています。入院中だけでなく、退院後の生活まで見据えたサポート方法を、患者さん一人ひとりと一緒に考えていけるような助産師になっていきたいです。
自然と利便性が調和した三重県は子育てに絶好の環境
三重県・四日市市は、自然豊かで落ち着いた雰囲気があり、予想以上に住みやすい街だと感じています。県内に大型ショッピングモールが多くあり、モール内には無料の子ども専用プレイスペースが充実しています。休日には子どもを遊ばせながら、自分も買い物も楽しめるので重宝しています。公園も多いので、自然の中でのびのびと子どもを遊ばせられます。
交通アクセスの良さも大きな魅力ですね。名古屋まで電車を使って30分程度で行けるため、休日には家族でちょっとした遠出を楽しむこともできます。趣味の旅行も、この立地のおかげで行きやすくなりました。伊勢神宮も近いので、安産祈願にお参りし、強いパワーをもらえたと感じています。こうしたアクセスの良さにもかかわらず、名古屋などの大都市と比べると家賃や駐車場代が比較的安いのもありがたいですね。ただ私の場合、実家が遠いため、両親からのサポートが得られないのは少し苦労している部分でもあります。石川県の実家まで車で6時間ほどかかり頻繁には帰省できない悩みはありますが、その分、職場の子育て支援や育児を見守る柔軟な雰囲気を心強く感じています。
総合して考えると、Iターンの移住者であっても三重県は子育てしやすい環境だと思います。自然と都市の利便性がバランス良く混在し、子育て支援制度も充実しているからです。仕事と育児の両立に悩む方も多いと思いますが、この地域なら十分に両立できるのではないでしょうか。私も陰ながら応援していますので、ぜひ一緒に三重県で働きましょう。
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