インタビュー動画
予防的支援と地域貢献に魅力を感じて保健師になると決意
大学の講義や実習を通じて、保健師の仕事に魅力を感じました。病気の方だけでなく、健康な方の維持増進のために予防的な支援ができることに希望を感じたのです。また、保健師の仕事は基本的に平日勤務で土日がお休みになるため、私が理想とする生活リズムに合っていました。働く場所はやはり自分が好きな三重県がいいと考え、その中で広域的に県民の皆さんの健康保持増進に関わっていける県職員として働くことを決意しました。
入庁前は自分にこなせるのかとやや不安もありましたが、実際に働き始めてみると、人材育成体制が非常に充実していることがわかり安心しました。例えば、採用1年目はトレーナー制度があり、保健師には5年目までアドバイザー制度があります。さまざまな経験を積めるような育成計画が用意され、マンツーマンで先輩が指導してくれます。また、市町合同の研修もあり、さらに他の職種の方々と交流する機会もあります。特に研修で印象深かったのは、さまざまな部署を経験してきた先輩方のお話を聞けたことです。異なる場所での経験談は、自分自身のこれからのキャリアイメージを描く上で大変貴重な機会でした。
看護職員が長く働ける環境作りに力を入れる
現在、私は医療保健部医療人材課で、主に県内の看護職員の確保や定着促進、資質向上に関する業務を担当しています。将来の人材確保にむけて、小中学生や高校生を対象としたイベントを開催し、看護職の魅力を発信することもあります。また、潜在看護職員の方々が不安なく復職できるよう、実技演習や研修、無料の職業紹介なども行っています。離職防止の観点から子育てしながら働き続けられるよう病院内保育所の設置支援にも取り組んでいます。
県独自で「女性が働きやすい医療機関認証制度」を設けており、勤務環境の改善に積極的に取り組む医療機関を認証し、男性も女性も働きやすい職場環境づくりを進めています。また、スキルアップを図るため、助産師の免許取得後もレベルや役割に応じた研修会を開催しています。助産師が他の医療機関で技術を磨く研修などの機会をつくるなど、助産実践能力の向上や施設間の連携強化も進めているところです。それぞれが描く将来像に対して、支援していく体制が整っている県であるといえます。
県保健師の役割は、さまざまな人と関わり、健康課題に取り組むこと
私たち県に所属する保健師は、地域に密着しながら、個人や組織、地域全体の健康課題に取り組み、解決に導くことが大きな役割です。「見て」「繋いで」「動かす」というプロセスを通じ、人々の健康を支え、地域全体の健康水準を向上させることを目指します。特に県の保健師は、政策に関わる機会も多く、予算の確保や県の政策の企画立案にも関与できるため、地域全体に貢献する幅広い内容を扱うことも魅力です。
地域を対象にするため住民の年齢層が広く、業務で連携する職種も多岐にわたります。保育士、消防、警察、医師、助産師、看護師、ケースワーカーなど、さまざまな職種と協力し、保健活動を行っていきます。医師会や看護協会、助産師会などの関係団体ともやり取りし、研修や相談の体制構築に努めます。また、三重県庁内にも事務職、医師、薬剤師、精神保健福祉士、管理栄養士などさまざまな職種の職員がいるため、新たな取り組みを考えたり、既存の事業を見直したり、ケース対応の方向性を検討したりする際には、気軽に相談し合える環境があるのはとても心強いです。保健師以外の方々と協力しながら、県全体の健康増進に貢献できることが、大きなやりがいだと思います。責任のある仕事ですが、県民の健康を支える重要な役割を担いながら、自分自身も成長できる素晴らしい職場だと感じています。
個人から地域まで、多様な健康課題を解決するための活動を行う
三重県には約90人の保健師がおり、そのうち約7割が県内に点在する8カ所の保健所で勤務しています。各地域に特色があり、保健所では幅広い経験を積むことができます。異動があっても職員寮があるため安心です。また、毎年、異動希望調書を提出する機会があり、個人の希望や家庭状況なども配慮されます。配属先によってはフレックスタイム制や在宅勤務といった柔軟な勤務形態を取り入れられ、家庭と仕事の両立がしやすい環境が整っています。
保健所業務では家庭訪問や電話相談を行います。例えば、精神疾患や難病を持つ方が地域でその人らしく生活していくための方策を一緒に考えたり、結核患者さんが適切に薬を服用できているか確認したりします。また、医療的ケアを必要とする長期療養中の乳幼児がいる家庭を訪問し、困りごとに耳を傾けることもあります。他にも、性感染症予防のための啓発活動や、HIVやB型肝炎などの検査相談対応もしています。
感染症対策も重要です。例えば、エボラ出血熱のような感染力の高い感染症が発生した際に、迅速かつ適切に医療につなげられるよう、日頃から病院や消防、警察と連携して訓練を行っています。災害時の対応も保健師の重要な役割です。実際に、2024年の能登半島地震の際には、1月6日から三重県の保健師チームが現地に派遣されました。避難所や各家庭を訪問し、被災者の健康状態の確認や内服状況の把握、感染症予防のための衛生管理などの保健活動を行いました。保健所以外にも、本庁や児童相談所、県警本部など、保健師の配属先はいろいろです。それぞれの場所で、地域の健康課題に応じた活動を行います。
自然豊かな三重県で、やりがいのある保健師の仕事を
県全体で自然豊かで、冬は雪が少なく過ごしやすい気候です。海や山など、休日にはレジャーを楽しむこともできます。また地域の方々の温かい県民性も魅力の一つ。地域に根ざした活動がしやすい環境だと感じています。
IターンやUターンをして新天地で頑張りたい!という気持ちを持った皆さん、三重県が気になる!という皆さんの新しい視点や意欲的な姿勢が、私たちの保健活動をさらに豊かなものにしてくれると思っています。ぜひ私たちと一緒に働きましょう。皆さんと三重県でお会いできる日を楽しみにしています。
三重県では医師・看護職員を募集しています!